中医薬膳とは?

Traditional Chinese Medical Food therapy


【中医薬膳学の考え方】

中国の伝統医学はひとりひとりの体質に合わせて治療法を考えます。


「人間は自然の一部ととらえ 自然の変化とともに生きることが大切で自然に逆らわず調和をして暮らすことが健康につながる」という考え方で、「整体観念」や「天人合一」という言葉で表されます。


【薬膳とは】

中医学の考え方を基本に季節や体調に合わせて食材を選んで作る料理のことで、薬膳という言葉自体は1980年頃にできたものです。 


中国には昔から「医食同源」という考え方があり 食材には薬と同じように体を治す効果があると考えられていました。

中国では今でも健康維持のために各家庭では毎日の食事に薬膳の考え方が取り入れられています。


薬膳の考え方を取り入れるためには 食材の持つ性質(五性)や味(五味)を知ることが大切です。


食材の持つ性質がわかったら 次は自分の体質を知ることが必要になります。

どんなに体に良い食材でも 体質によっては薬になるものもあれば 毒になってしまうものもあります。


体質というのは人それぞれ違うものなので まずはセルフチェックによる体質診断をして 自分の体質がどのタイプなのかを知りましょう。

【体質から選ぶ薬膳 : おおまかな今の体質=証を診る】

●「虚実」「陰陽(寒熱)」「気・血・水」で証(しょう)を立てます。


中医学における病気のとらえ方の基本は、体力や病気に対する反応を示す「虚実」や熱の状態を表す「陰陽(寒熱)」の判別です。


●さらに詳しく 体内を巡って生命活動を維持している「気・血・水」の流れの状態をみます。 


これらは病気の状態を総合的に判断する物差しのようなもので この中医学専用物差しを使って今の体の状態を判断し『証(しょう)』を立てます。


●証を立てて対処していくことが中医学の基本的な治療法になります。

同じ病気でも症状が激しければ実証(じっしょう)、激しくなければ虚証(きょしょう)、

熱があれば陽(熱)証、ゾクゾクと悪寒ばかりで熱感がない場合は陰(寒)証(タイプ)であると証が立てられます。


「虚実」は症状を(正気の)不足か(邪気の)過剰かで判断する物差しで、足りないものは補い、過剰なものは取り除くという対処をします。中医学の考え方では同じ病気でも体質や症状によって対処法が違ってきます。


【陰陽五行論で診る人のカラダ】

●中医学の理論は陰陽五行論がベースになっています。

古代中国で生まれた哲学でこの理論なしでは中医学の診断はできません。


すべてのもの・現象を陰陽と5つのエレメント「木・火・土・金・水」に分けその関係性の変化によって診断から治療方法まで導き出します。


●またそれぞれが「相生(そうしょう)助け合う・相剋(そうこく)打ち消しあう」という関係性があります。


「相生関係」=ほかの要素を生み出す (例: 木 生 火 = 木は火を生む)

「相剋関係」=ほかの要素を抑える (例: 木 剋 土 = 木は土の中に根をはり土を割って芽を出し土の養分を吸収して育つ)


●万物はこの五つの要素に分けられそれぞれが助け合ったり、打ち消しあったりとバランスを取ることで成り立ち、どれ一つが欠けても成立しない基本物質だと考えました。


中医学では体の機能を「肝・心・脾・肺・腎」の5つに分けて五行に対応させています。

西洋医学の臓器と同じ名前がついていますが意味が異なります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「肝」 →血を蓄え、気を巡らせる働き。

「心」 →血を送り出すポンプの役割と脳のような精神や思惟活動。

「脾」 →消化吸収に関わる働き。

「肺」 →呼吸機能をつかさどり 気や水を流す働き。

「腎」 →生命活動や生殖活動を維持する働き。

このように、中医学では肝・心・脾・肺・腎とは、臓器の名称ではなく、それぞれの働きや役割、機能をそのように呼ぶのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして、基本物質を体の機能にあてはめ、

「肝木 心火 脾土 肺金 腎水 」

として考えます。


このバランスの取れている状態が健康であると捉え、五臓の働き、相生・相剋の関係が乱れていると、様々な症状が起きると考えます。


薬膳にはこの考え方が基本になっています。


【薬食同源とは?】

もともと食材と薬は、区別はなく「食べもの」でした。

長い歴史の中で食材が体にどのような影響を与えるのか 生活の中から学び分類を繰り返してきました。

 

●ショウガ

私たちが普段からよく使うショウガは体を温める働きがあり「ショウガ紅茶」などは 冬の寒い時期の飲み物として最適です。

ショウガは生のものは生姜(しょうきょう)といい 発汗を促し熱を出すので 寒気を伴う風邪の初期症状を緩和する生薬になります。

冷ややっこなどを食べる時は、生姜を薬味として一緒に食べてお腹の冷えを防ぎます。

 

また乾燥させたショウガは乾姜(かんきょう)といい 血行を改善して体を芯から温めるので体質や体調に合わせて ショウガも使い方を変えます。

 

【大切なのは自分の体の声を聞くこと】

・何かいつもと違うな・・

・この頃疲れやすいな 疲れがとれないな

・寝つきが悪いな 良く夢を見るな

・足がだるい 浮腫んでいるのかな

・便秘気味だな

・そんな病院に行くまでもないのだけど・・

 

と思ったら「薬膳で体のバランスを整える」。

そんな養生 生活を始めてみませんか?

 

何から始めたらよいかわからないなぁ、めんどくさいなぁ・・

と思ったら、伝統中医学研究所がおススメする「薬膳茶」や「薬膳食材」をお試しください。

楽楽堂の手づくり薬膳スィーツたち

楽楽堂 オンラインショッピングでは、簡単に美味しい手づくり薬膳スィーツや薬膳粥などが作れる「薬膳スィーツセット」を販売しています。自分で手づくりなので安心でカラダに良いスィーツです。ダイエット中の人も子どもたちもとても喜ぶスィーツです!