中医推拿とは?

Traditional Chinese Medical Tuina therapy

 中国伝統医学(以下中医学)における漢方薬や薬膳、鍼灸などと並ぶ治療法の一つです。

中医学は、中医診断学にしたがって問診したり舌を見たりしてカラダを診察し陰陽五行論というフィルターを通して、病気やカラダの不調の原因をつきとめカラダの状態を把握(診断)します。そのデータを基にさらに詳しく内臓(五臓)や気・血・水の過不足を弁証してその人の今現在のカラダの状態(体質)を判定します。それを中医学では『証』といいます。『証』とは、つまり今現在のその人のカラダの状態のことで、わかりやすく言うと現代医学で言う病名のようなものです。

 

そしてその『証』(病気)に対して最も有効な漢方薬や薬膳、鍼灸、推拿などで治療を行います。

この診察から治療までの流れを「弁証論治」と言い、これが中医学の特徴であり真髄です。

そして中医推拿とは、実際に中国の中医薬病院で行われている整体マッサージによる治療法で、中医学の基礎理論に則った弁証論治と言うプロセスにより行われます。

 

 一人ひとりの今のカラダに合わせた理・法・方・剤(ここでは術)に従って診断および治療が行われます。推拿では一指禅や滾法と言った26種類ほどの手技を使い分け、心地良いリズミカルな手技で体の深部にまで波動を送りコリをほぐし歪みを調整して、単に筋肉や関節などの運動器系の治療にとどまらず、ツボや経絡を通じて気血を調整して内蔵や精神的な症状にもアプローチします。

上海中医薬大学付属岳陽病院 脊柱推拿科での治療風景

上海中医薬大学 国際鍼灸推拿標準化 

臨床訓練センター

脊柱推拿科 診療室で頚椎症治療

上海中医薬大学付属岳陽病院 脊柱推拿科