スーパーでは手に入りにく漢方食材ですが、普段の料理にちょっと加えるだけでイヤな症状を改善したり体の不調を整えてくれる簡単に使える漢方食材を集めました。漢方薬のように苦いとかマズイとかといった、食材自体に特に味がないので使いやすい食材ばかりです。
乾物なので常備しておき、いろいろなお料理に加えてお使いください。エキスが滲み出て簡単に薬膳効果が得られます。
消化力を高めて食欲増進
五性:微寒(涼)
五味:甘・酸
帰経:胃・肺・腎
分類:清熱
生薬名:菴羅(あんら)、菴摩羅(あんまら)
基原:ウルシ科のマンゴーMongifera indicaの成熟した果実。
管理こんな体質におすすめ:陰虚、陽熱、湿熱(血熱)
中医学的効能 :清熱止渇、補虚、化痰利尿、理気活血、潤沢皮膚
食品が持つ主な作用 :咳止め、むくみ、下痢、嘔吐、車酔いなど
出典:「食性本草」(五代)マンゴーはインド・マレーシア群島原産で、唐代に玄奘法師がインドから招来したと伝えられます。
マンゴーには、カリウム・カロテン・食物繊維・ビタミンCや葉酸などの有効成分が含まれています。
台湾高雄生まれの人気品種!
マンゴーは台湾では非常に人気のある果物で「愛文芒果(アイウェンマンゴー)をはじめ、いろいろな品種がありますが、金煌芒果(キンコウマンゴー)は台湾高雄で黄金煌さんという農夫が生み出したマンゴーです。今では、マンゴーと言えば「金煌芒果(キンコウマンゴー)」と言われるほど人気のマンゴーです。
黄金色の美しい果皮を持ち、大きいものは1kg~2kgにもなる大玉の金煌芒果で、名前は生みの親である高雄県六亀郷で暮らしていた黄金煌さんの名前が由来です。
キャッサバ農家の黄金煌さんは、台湾の鳳山試験所がマンゴーを推し広め始めていたこともあり、1960年頃からマンゴーの栽培をはじめ、台湾の気候に適したマンゴーを生み出すために研究し、キーツ種とカイト種を交配させた金煌マンゴー(正式名は金煌1号)を誕生させました。そんな金煌マンゴーは、当時の台湾にマンゴー革命を起こしたといわれています。革命の理由は、金煌マンゴーは愛文に比較すると
・栽培しやすい点
・農薬の使用量も少なくて済む点
・収穫量が多い点(あとサイズも大きい)
・病気に強い点
などの理由から台湾に広まりました。
宮崎県の「完熟マンゴー」はアップルマンゴー(愛文芒果(アイウェンマンゴー)を樹の上で完熟させ、自然に落果したものを収獲しますが、金煌芒果(キンコウマンゴー)はバナナなどと同じように7~8分ほど熟したまだ緑色の段階で収穫し、その後黄色くなるまでに追熟させるタイプのマンゴーです。
日本でも沖縄県で少しだけ金煌芒果(キンコウマンゴー)が栽培されているそうです。
金煌芒果(キンコウマンゴー)は非常に大きくて重いのが特徴です。味は甘すぎず、ほどよい甘味です。酸味はあまり強くなく、非常に果肉が豊富です。芯を取り除いて薄くスライスし乾燥させたドライマンゴーですがそれでもたっぷりの肉厚で食べ応えがあります。
マンゴー(生)
100 gあたりの栄養価
エネルギー 250 kJ (60 kcal)
炭水化物 14.98 g
糖類 13.66 g
食物繊維 1.6 g
脂肪 0.38 g
飽和脂肪酸 0.092 g
一価不飽和 0.14 g
多価不飽和 0.071 g
タンパク質 0.82 g
トリプトファン 0.013 g
トレオニン 0.031 g
イソロイシン 0.029 g
ロイシン 0.05 g
リシン 0.066 g
メチオニン 0.008 g
フェニルアラニン 0.027 g
チロシン 0.016 g
バリン 0.042 g
アルギニン 0.031 g
ヒスチジン 0.019 g
アラニン 0.082 g
アスパラギン酸 0.068 g
グルタミン酸 0.096 g
グリシン 0.034 g
プロリン 0.029 g
セリン 0.035 g
ビタミン
ビタミンA相当量
β-カロテン
ルテイン (7%)54 µg
ゼアキサンチン (6%)640 µg
チアミン (B1) (2%)0.028 mg
リボフラビン (B2) (3%)0.038 mg
ナイアシン (B3) (4%)0.669 mg
パントテン酸 (B5) (4%)0.197 mg
ビタミンB6 (9%)0.119 mg
ビタミンB12 (0%)0 µg
コリン (2%)7.6 mg
ビタミンC (44%)36.4 mg
ビタミンD (0%)0 IU
ビタミンE (6%)0.9 mg
ビタミンK (4%)4.2 µg
ミネラル
ナトリウム (0%)1 mg
カリウム (4%)168 mg
カルシウム (1%)11 mg
マグネシウム (3%)10 mg
リン (2%)14 mg
鉄分 (1%)0.16 mg
亜鉛 (1%)0.09 mg
マンガン (3%)0.063 mg
セレン (1%)0.6 µg
他の成分
水分 83.46 g
[下処理方法]
ドライフルーツですので下処理は必要ありません。そのままお召し上がりいただけます。
※注意事項
1日使用量の目安は特にありませんが、食べ過ぎには注意が必要です。
マンゴーはウルシ科の植物でウルシオールに似た「マンゴール」という接触性皮膚炎(痒み)の原因となる物質が含まれており、かぶれを引き起こす可
能性があります。痒みを伴う湿疹などのかぶれ症状は食べてから数日経って発症・悪化する場合もありますのでくれぐれも食べ過ぎないようご注意くだ
さい。